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2013
個展 [タマがわ、たった火ーよき眠りの家ー]
2013.02.19-03.10
実家 JIKKA, 東京
撮影:若林勇人
よき眠りの家
人生を抱えながら、彫刻をつくれないものだろうか。
心を持たない物体として、生きられないだろうか。
彫刻は私の身体を背負い、
それを宇宙の一、原理として投げ出す。
黒い扉を開く。
外へ出る。中へ入る。
星の中心に向かって下がる。降りる。吸い込まれる。
星の外側に向かって上がる。昇る。消える。
甘いキャンディーを口に入れて、
そのまま楽しい気持ちで眠りにつく。
昼間は恐ろしい夜の暗闇から
守ってくれるから
安心して仮眠がとれる
いくつもの灯りが消えていく
四角い窓の灯りが消えていく
長い傾斜を猛スピードで下る
ただ一粒の粒子になる
ただ一つの素になる
キラキラと輝く川や、葉の上を滑る雫
永遠に踊り続ける精霊と供に
2013.02.20
利部志穂